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【京都で起業】立地別の賃料相場と損益分岐点!美容室・飲食店の事業計画術

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本記事の概要
京都で美容室・飲食店を開業する際は、家賃の安さだけでなく、客単価・席数・回転数から必要売上を逆算し、会計上の「損益分岐点」と借入返済を含む「資金繰り」を分けて検証することが重要です。

京都・大阪・滋賀で飲食店・美容室の開業融資をサポートしている、Izanagi consultinG group代表の砂田です。
「京都の憧れのエリアで起業したいけれど、家賃が高くて採算が合うか不安です」開業のご相談を受ける中で、このような立地と資金繰りに関する悩みを本当によくお聞きします。美容室や飲食店の経営において「立地は7割」と言われていますが、家賃が高ければ高いほど、手元に残る利益は圧迫されます。今回は、京都特有の賃料相場と、そこから逆算して利益を確保するための「損益分岐点」の考え方、そして創業融資が通る事業計画の組み立て方をやさしく解説します。

京都特有のエリア選びが「事業計画」の成否を分ける理由

美容室や飲食店を開業する際、どのエリアに店舗を構えるかは、集客力だけでなく初期投資の金額に直結します。

四条烏丸・河原町エリアvs郊外住宅街の賃料・保証金のリアル

四条烏丸や河原町といった京都市内の中心部や人気観光エリアでは、坪単価が2万円〜3万円を超える募集事例も珍しくありません。さらに注意すべきは「保証金(敷金)」です。契約条件や物件ごとに差はありますが、一般的な傾向として家賃の6ヶ月〜10ヶ月分に設定されるケースが多く見られます。家賃30万円の物件であれば、保証金だけで180万円〜300万円もの現金が飛んでいく計算ですね。

一方で、郊外エリアや住宅街に目を向けると、坪単価は1万円前後、保証金も3〜6ヶ月程度に収まる傾向があります。ただし、これらは物件の階数(路面か空中階か)、広さ、築年数、駅からの距離や業種制限によって大きく変動します。

エリア 坪単価の目安 保証金(敷金)の傾向
四条烏丸・河原町など中心部 2万円〜3万円超 家賃の6ヶ月〜10ヶ月分
郊外・住宅街 1万円前後 家賃の3〜6ヶ月程度

「人通りが多いから」という理由だけで中心部を選ぶのではなく、ターゲット層の来店動機を見極め、自社のコンセプトに合ったエリアを選択することが重要です。

■関連記事:開業場所を決める前に確認すべき「人通りデータ」とは?

家賃比率から逆算する「目標客数」と「損益分岐点」の計算式

物件の候補が見つかったら、「この家賃で本当に利益が出るのか?」を客観的な数字で検証しなければなりません。

賃料10%ルールとFLコストの適正バランス

店舗経営において、家賃を想定売上の10%前後に抑える考え方が一つの目安とされますが、業態や粗利率によって適正値は異なります。

■関連記事:飲食店経営で固定費となる支出と、売上との理想の比率について

例えば、家賃が月30万円の物件を借りる場合、月の目標売上は最低でも300万円必要だということです。これを25日営業で割ると、1日あたり12万円の売上が必要になります。客単価が6,000円の美容室なら、1日に20人の集客が必須条件となります。

さらに飲食店の一般的な管理指標の一例として、「FLコスト(F:食材原価、L:人件費)」を売上の55%〜60%以内に抑えることが健全な経営の目安とされています。

会計上の損益分岐点と、資金繰り上の必要売上は違う?

損益分岐点とは、売上と経費がトントン(利益がゼロ)になる売上ライン(損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率)のことです。限界利益率は「1-変動費率」で求められます。

ここで絶対に注意していただきたいのが、会計上の損益分岐点は、借入元本返済を除く固定費で計算するという点です。借入金の元本返済は税務上の「費用(経費)」ではないためです。

しかし現実の経営では、毎月の返済によって手元の現金は確実に減っていきます。そのため、通常の損益分岐点とは別に、「元本返済を含めた資金繰り上の必要売上」をしっかり試算しておくことが、黒字倒産を防ぐカギとなります。

日本政策金融公庫が納得する立地選定と売上予測の根拠づくり

日本政策金融公庫の創業計画では、売上予測に具体的な計算根拠を示すことが重要です。

「駅から近いから」といった感覚的な説明では、コンサルタントの視点からも不十分と言わざるを得ません。具体的な算式として、飲食店であれば「客単価×席数×回転数×営業日数」、美容室であれば「客単価×椅子数×1日当たり回転数×営業日数」を用いて計算します。

これに周辺の競合調査や前職での実績などを併記することで、計画の実現可能性を論理的に説明しやすくなります。具体的な数字を事業計画書に落とし込み、審査担当者の納得を引き出しましょう。

■関連記事:【京都で開業】飲食・美容室の事業計画書の作り方|初期投資と回収プラン

まとめ

京都での起業は、魅力的な市場であると同時に、家賃や保証金の負担が重くのしかかるシビアな環境でもあります。家賃の目安や損益分岐点といった数字の基準を持ち、そこから逆算して事業を設計していくことが大切です。

数字を「見える化」すれば、不安は「備え」に変わります。立地選びや売上予測に迷ったときは、一人で抱え込まず専門のコンサルタントを頼ることも有効な手段です。
Izanagi consultinG groupでは、京都・大阪・滋賀を中心にこれから開業される美容室や飲食店の支援をしております。開業に不安がある、相談に乗って欲しいという方はお気軽にご相談ください

【よくある質問(Q&A)】

Q:損益分岐点の固定費に借入金の返済額を含めますか?
A:借入元本は会計上の費用ではないため、通常の損益分岐点には含めません。一方、現金は毎月減るため、損益分岐点とは別に、元本返済後も資金が残る売上ラインを計算します。

Q:家賃が売上の10%を超える物件は選ばない方がよいですか?
A:10%は一つの目安であり、絶対条件ではありません。粗利率、客単価、席数、回転数、スタッフ数から売上上限を試算し、家賃を支払っても必要利益が残るかで判断します。

Q:高額な保証金は支払った年の経費にできますか?
A:返還される保証金は原則として資産として扱い、全額をすぐ経費にはしません。返還されない償却部分の処理は契約内容によって異なるため、賃貸借契約書を基に税理士へ確認してください。

Q:創業融資で売上予測の根拠を示すには何が必要ですか?
A:飲食店なら客単価・席数・回転数・営業日数、美容室なら客単価・椅子数・施術可能人数を使って計算します。競合調査や前職での実績も併記すると、計画の実現可能性を説明しやすくなります。

執筆者紹介

砂田 桂吾
砂田 桂吾
Izanagi consultinG group 代表
株式会社Izanagi consultinG代表取締役
株式会社runO 代表取締役
一般社団法人美容フリーランス協会 理事
CCS,Ink. 取締役

税理士法人勤務時より融資関連業務に多く携わり、
2015年に美容室と飲食店の開業融資のみを専門に扱う美容室・飲食店創業支援センター設立。
2017年に美容室と飲食店向けコンサルティングサービスを展開する株式会社Izanai consultinG設立、代表取締役に就任。
資金繰り・資金調達・経営計画の策定を得意とする。
延べ200件以上の開業融資支援実績を有し、
開業時の資金調達は融資成功率100%の実績を有する(2022年12月現在)。
関西の美容室・飲食店開業融資支援のパイオニアとして知られる。
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