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【美容室・飲食店】2店舗目の追加融資を成功させる事業計画のポイント

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本記事の概要
美容室や飲食店の経営が軌道に乗り、2店舗目の出店を考える際、追加融資の壁にぶつかる経営者は少なくありません。創業時とは異なる金融機関の「シビアな審査基準」や、多店舗展開を成功させるための組織作り、追加融資を通す「事業計画書の書き方」のポイントについて、専門家が分かりやすく解説します。

京都・大阪・滋賀で飲食店・美容室の開業融資をサポートしている、Izanagi consultinG group代表の砂田です。
「1店舗目が軌道に乗り、そろそろ2店舗目を」事業拡大を見据える既存店オーナー様から、こうしたご相談をよくいただきます。

「創業時と同じように融資が通るだろう」と思ったのなら、要注意です。実は、2店舗目の追加融資は創業時よりも審査のハードルが格段に上がります。今回は、2店舗目出店のベストなタイミングと、融資を通す事業計画のポイントについて分かりやすく解説します。

2店舗目の出店は創業時より難しい?金融機関がチェックするポイント

日本政策金融公庫などの創業融資は、経営者の情熱やこれまでの実務経験、自己資金の準備状況、そして未来の事業計画といった「ポテンシャル」が評価されて実行されます。まだ実績がない状態だからこそ、事業計画の論理性と経営者の信用が何よりも重視されるのです。

ですが、2店舗目の出店に伴う「追加融資」となると、金融機関の見る目は180度変わります。すでに1店舗目の実績がある以上、「夢やポテンシャル」ではなく「現実の数字(過去から現在までの業績)」がシビアに問われることになります。

■参照:一般貸付(日本政策金融公庫 国民生活事業)

夢だけでは通らない!既存店の「実績(決算書)」の重要性

追加融資の審査で最も重視されるのが、1店舗目の「直近の決算書」または「試算表」です。「2店舗目を出せば儲かります」という予測よりも、1店舗目でしっかりと利益を出し、借入の返済を滞りなく行い、税金を正しく納付している「実績」がシビアに問われます。

決算書は会社の通信簿です。一時的な節税のために過度な経費計上で利益を極端に圧縮してしまうと、「返済能力が低い」とみなされ審査で不利になるケースを本当によく見てきました。日頃から税理士と密に連携し、経営状態を透明化して数字をきれいに整えておくことが、事業拡大の第一歩となります。

■関連記事:【京都で起業】年末の繁忙期に資金ショート?美容室・飲食店が備えるべき追加の運転資金

追加融資を通すための「事業計画書」の組み立て方

1店舗目の業績が良好であっても、2店舗目が成功するとは限りません。金融機関を納得させるためには、創業計画書以上に緻密な「追加融資用の事業計画書」の作成が不可欠です。

既存店との「相乗効果」を客観的な数字で示す

金融機関の担当者が気にするのは、「なぜ今、あえてリスクをとって2店舗目を出すのか?」という点です。ただ「儲かりそうだから」では説得力がありません。1店舗目の実績を踏まえた上で、2店舗目を出すことによる「相乗効果(シナジー)」を論理的に説明することが成功のポイントとなります。

たとえば、飲食店であれば「1店舗目と近いエリアに出店することで、食材の共同仕入れが可能になり、両店舗の原価率を現状の35%から32%に引き下げられる」といった具体的なメリットを提示します。美容室であれば「1店舗目で予約を断らざるを得ない状況(機会損失)が月に〇件発生しているため、近隣に2店舗目を出すことで確実に見込み客を〇人取り込める」といった、データに基づいた根拠を示すことが重要です。

多店舗展開を成功させるための組織図(スタッフの仕組み化)

また、多店舗展開で多くの経営者がつまずくのが「人」の問題です。

1店舗目では、オーナー自身が現場の最前線に立ち、圧倒的な技術やカリスマ性で売上を作っていたケースが多いでしょう。しかし、店舗が増えればオーナーの体は一つしかありません。両方の店舗を行き来することでクオリティが低下し、結果的に両店舗とも売上が落ち込んでしまう危険性があります。

特に京都や大阪の都市部では、美容師や飲食スタッフの採用競争が激化しています。これを防ぐには、自分がいなくても店舗が回る「仕組み化」が必須です。「すでに1店舗目で〇年間経験を積んだ〇〇を新店舗の店長として抜擢する」「オペレーションをマニュアル化し、新人でも〇ヶ月で戦力になる教育体制が整っている」など、属人的な経営からの脱却を事業計画書の中で明確にアピールしてください。

■関連記事:【美容室・飲食店】スタッフ採用と業務委託の違いは?起業時の税務リスクと事業計画

2店舗目の「運転資金」は創業時以上に余裕を持つ

最後に、資金計画の注意点です。2店舗目の初期投資(物件取得費や内装費など)に加え、軌道に乗るまでの数ヶ月間は赤字が続く可能性を考慮し、余裕を持った「運転資金」を確保しなければなりません。

創業時とは異なり、2店舗目の立ち上げで資金ショートを起こせば、健全に回っている1店舗目の利益や現金を食いつぶし、最悪の場合は共倒れになるリスクを孕んでいます。そうならないために、最低でも固定費の4〜6ヶ月分は運転資金として確保する計画を立てましょう。向こう半年間の現金の出入りをシミュレーションした「資金繰り表」を作成し、追加融資を受ければどのようにキャッシュフローが安定するのかを視覚的に示すことが重要です。

起業は孤独な戦いではありません。多店舗展開は大きなチャンスですが、リスクも伴います。一人で抱え込まず、財務や融資の専門家であるコンサルタントを味方につけ、金融機関が納得する盤石な事業計画を練り上げましょう。

数字を「見える化」すれば、不安は「備え」に変わります。万全の準備を整えて、2店舗目の成功という次のステージへ力強く踏み出してください。

Izanagi consultinG groupでは、京都・大阪・滋賀を中心にこれから開業される美容室や飲食店の支援をしております。開業に不安がある、相談に乗って欲しいという方はお気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちら

【よくある質問(Q&A)】

Q:1店舗目の借入がまだ残っていても、2店舗目の融資は受けられますか?
A:はい、可能です。ただし、1店舗目の返済実績が良好であり、かつ既存の借入残高と今回の希望額の合計が、企業の返済能力(毎月の利益額)に見合っていることが条件となります。

Q:1店舗目の利益を節税で極力ゼロにしていますが、追加融資は難しいですか?
A:非常に難しくなります。金融機関は「税引後利益+減価償却費」を返済原資とみなすため、利益が出ていないと返済能力がないと判断されます。事業拡大を見据えるなら、適正に税金を払い、利益を積み上げて自己資本を厚くしておく計画的な財務戦略が必要です。

Q:2店舗目は全く違う業態(美容室オーナーが飲食店を出すなど)でも融資は通りますか?
A:審査のハードルは極めて高くなります。多角化はリスクが高いため、なぜその業態なのか、誰が実務を取り仕切るのか(経験者の確保など)を、ゼロから創業する時以上に緻密で説得力のある事業計画書で証明する必要があります。

Q:1店舗目がまだ赤字ですが、2店舗目を出せば黒字になる計画なら融資は通りますか?
A:非常に厳しいです。追加融資では「1店舗目でしっかり利益を出している実績」が最重要視されます。まずは1店舗目の黒字化と経営安定に専念し、返済実績を作ることを優先してください。

Q:2店舗目の融資申請には、具体的にどのような書類が必要ですか?
A:1店舗目の直近2期分の決算書(または確定申告書)、直近月までの試算表、2店舗目の事業計画書、資金繰り表、物件の見積書などが必要です。特に最新の「試算表」は現在の業績を証明する最重要書類となります。

執筆者紹介

砂田 桂吾
砂田 桂吾
Izanagi consultinG group 代表
株式会社Izanagi consultinG代表取締役
株式会社runO 代表取締役
一般社団法人美容フリーランス協会 理事
CCS,Ink. 取締役

税理士法人勤務時より融資関連業務に多く携わり、
2015年に美容室と飲食店の開業融資のみを専門に扱う美容室・飲食店創業支援センター設立。
2017年に美容室と飲食店向けコンサルティングサービスを展開する株式会社Izanai consultinG設立、代表取締役に就任。
資金繰り・資金調達・経営計画の策定を得意とする。
延べ200件以上の開業融資支援実績を有し、
開業時の資金調達は融資成功率100%の実績を有する(2022年12月現在)。
関西の美容室・飲食店開業融資支援のパイオニアとして知られる。
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