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テイクアウト・デリバリー参入時に気をつけるべきポイントとは?

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2020年以降のコロナ禍を機に、
飲食店のテイクアウト・デリバリー事業への参入が急増しました。

 

新型コロナウイルスが第5類に移行してからも、
テイクアウトやデリバリーの利用者は大きく減らず、
消費行動の新たな定番として、定着してきたように思います。

 

これから飲食店を創業する方は、
テイクアウト・デリバリーをすることを前提に
ビジネスプランを考えていく必要があるでしょう。

 

そこで今回は、テイクアウト・デリバリー事業を行う上での準備や、
注意するべきポイントについて解説していきます。

テイクアウト・デリバリーを開始するのに必要な準備

テイクアウト容器の準備

飲食物を入れるための容器や、持ち帰り用の箸、スプーン、
容器を入れるためのビニール袋といった容器類を準備しましょう。

オペレーションの変更、確認

イートインのために考えられたオペレーションのほかに、
テイクアウト用のオペレーションについても、別に考える必要があります。
効率よく、時間通りに注文商品を提供できるようにしておきましょう。

配送手段の検討

デリバリーを行うのであれば、配送手段を検討しましょう。
自社のスタッフで賄うのか、外部サービスに委託をするのか決めます。

 

ちなみに、テイクアウトを始めるのに
特別な営業許可などは必要ありません。

 

飲食店営業許可があれば、
たいがいのテイクアウトは対応することができます。

テイクアウト・デリバリーに参入する際の注意点

メニューによっては、新たに販売許可を得る必要がある

先ほど、「テイクアウトを始めるのに新たに特別な許可はいらない」
と言いましたが、一部の商品については、別途許可が必要なことがあります。

 

例えば以下のようなものです。

 

・おかずだけの販売(惣菜製造業の申請・許可が必要)
・お酒のデリバリー(酒類販売営業免許が必要)
・デザートのデリバリー(菓子製造業の許可が必要)

 

こうしたメニューを取り扱う場合は、気をつけておきましょう。

容器代、デリバリーサービス利用料を含めた値段設定

イートインで商品を提供するのと異なり、
追加で費用が発生するのが「容器・カトラリー代」
デリバリーを外部に依頼するのであれば「サービス利用料」がかかってきます。

 

そのため、これらを原価に組み込んだ価格設定が重要になります。

 

特に、デリバリーサービスの利用料は高額で、
Ubereatsの場合、注文総額の35%
出前館だと最大40%となっています。

 

これらの経費を軽視せず、
価格設定は慎重に行いましょう。

テイクアウト、デリバリーに対応した衛生管理

飲食店において最も重要なのが衛生管理です。

 

テイクアウトやデリバリーでは、イートインに比べて
商品が出来上がってから、お客様の口に入るまでの時間が長くなります。
特に夏場は、気温が高いので衛生管理には注意をはらう必要があります。

 

自治体や、保険医療局のWEBサイトでは、
テイクアウト・デリバリー時の注意点についてまとめていますので、
お住まいの地域の保険医療局で情報収集をすることも役立ちます。

 

・京都市「弁当等のテイクアウトやデリバリーについて

・大阪府「飲食店でテイクアウトやデリバリーをはじめる方へ

テイクアウト・デリバリー参入時によくある質問

ここからは、テイクアウト・デリバリー事業に参入しようとしている方から、
よく質問される内容について紹介していきましょう。

「テイクアウト・デリバリーに参入するのに、新たに開業届は必要?」

すでに開業している飲食店がテイクアウトを始めるのであれば、
開業届は必要ありません。

 

テイクアウト・デリバリー専門店として
新事業を開業するという人は、開業届を提出する必要があります。

 

開業届は、個人事業主であれば開業から1カ月以内、
法人であれば開業から2カ月以内に、都道府県税事務所と
市町村役所へ提出しましょう。

飲食店開業時に必要な「 役所関連届出・手続き」について解説

「屋号は別にしてもいいの?」

「専門店のように見せたいので、別の屋号を使いたい」
という声もよく聞きます。

 

屋号は、一人の個人事業主や、自営業の方でも
2種類以上使用することができます。

 

テイクアウトの内容に合わせて新しい屋号を使う場合は、
開業届の「その他参考事項」という欄に、
「屋号の追加登録」と記載して屋号を追加しましょう。

「確定申告は、イートイン・テイクアウト・デリバリーの売上で分けて申告するの?」

結論から言うと、すべての売上は
一度の確定申告にまとめることができます。

 

ただし、テイクアウトとデリバリー得た売上には
軽減税率が適用されるので、
イートインの売上とは別計算をしなくてはいけません。

 

・イートイン:消費税率10%
・テイクアウト、デリバリー:消費税率8%

 

詳しくは国税庁のWEBサイトもご確認ください。
※国税庁「No.6102 消費税の軽減税率制度

まとめ

これからの時代は、
テイクアウト・デリバリーが当たり前になっていくと考えられます。

 

こうした時流を見越して、開業前からメニュー開発をしたり、
容器などの準備をしておくとスムーズに事業を始めることができます。

 

美容室・飲食店創業支援センターでは、
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執筆者紹介

砂田 桂吾
砂田 桂吾

美容室・飲食店創業支援センター 代表
株式会社Izanagi consultinG代表取締役
株式会社runO 代表取締役
セミナーBOOK株式会社 取締役
CCS,Ink. 取締役

税理士法人勤務時より融資関連業務に多く携わり、
2015年に美容室と飲食店の開業融資のみを専門に扱う美容室・飲食店創業支援センター設立。
2017年に美容室と飲食店向けコンサルティングサービスを展開する株式会社Izanai consultinG設立、代表取締役に就任。
資金繰り・資金調達・経営計画の策定を得意とする。
延べ200件以上の開業融資支援実績を有し、
開業時の資金調達は融資成功率100%の実績を有する(2022年12月現在)。
関西の美容室・飲食店開業融資支援のパイオニアとして知られる。
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