昨今、美容院・理髪店ビジネスは、1000円カットや面貸しなどが増えてきたことから、一時期大幅な価格競争に見舞われました。もちろん、人気が高い美容師や、リピーターの多い美容室はその限りではありませんが、そのレベルまで経営を安定させるのも簡単ではありません。
ですが最近は、カラーやカット以外のメニューを追加することで、高単価サービスを生み出すビジネスモデルが登場し、注目を集めています。今回は、美容院業界の新たなビジネスモデルについて紹介していきましょう。
基本メニューの単価が減少傾向
近年、美容院における基本メニュー、例えばカットやパーマ、カラーリングの単価が減少する傾向にあります。
これは、先ほども紹介した、1000円カットや面貸し美容室が増えたことで消費者の価格意識が高まり、手頃な価格を求める声が強まったためでしょう。特にコロナ禍中は、美容院への行き控えもありましたし、その流れで美容院に行く回数自体が減ったという人も一定数存在します。
シャンプーやヘアオイルなどの小売業も兼ねることで、なんとか売上を維持していた店舗も多いかもしれません。
「パーソナル診断」が差別化・高単価の鍵に
こうした状況を打開するため、多くの美容院が多角化経営に乗り出しています。特に、ここ数年のトレンドである「パーソナル診断」関連の資格を取り、メニューに追加することで高単価商品へと仕上げるモデルが増えてきています。
1.顔タイプ診断
顔の特徴やバランスを分析し、8種類の顔タイプからお客様の顔タイプを診断します。それぞれのお顔の雰囲気に似合うヘアスタイルを提案することで、お客様の満足度を高めることができるようになります。
ヘアメイクを提供している店舗であれば、似合うメイクの提案も可能です。
2.カラー診断
肌の色や目の色に基づいて、4〜16タイプのパーソナルカラータイプを診断します。パーソナルカラーを知ることで、お客様の肌が美しく見える髪色を提案することができます。
こちらも、ヘアメイクを提供しているのであれば、似合うメイクの色を提案することができ、満足度が非常に高くなります。
3.骨格診断
骨格を3〜9タイプに分けて診断し、似合う洋服のテイストを提案するものです。ヘアスタイルやヘアカラーに直接関係しないようにみえますが、骨格診断をすると、ヘアスタイルを含めたトータルコーディネートの提案ができるようになります。
顔タイプ診断、パーソナルカラー診断と同じく人気が高いので、これらの3診断とヘアカットのパッケージで3〜5万円で提案している店舗もあります。
まとめ
基本メニューの単価が減少傾向にある中、こうしたパーソナル診断系のサービスを増やして単価を上げることで、経営を安定させることができます。
これらの診断ツールはお客様の満足度が高いので、美容院の新たな収益源として、非常に人気が高まっています。ぜひ、トレンドに乗って売上向上を目指しましょう。
美容室・飲食店創業支援センターでは、京都・大阪・滋賀を中心にこれから開業される美容室や飲食店の支援をしております。開業に不安がある、相談に乗って欲しいという方はお気軽にご相談ください。
執筆者紹介
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美容室・飲食店創業支援センター 代表
株式会社Izanagi consultinG代表取締役
株式会社runO 代表取締役
セミナーBOOK株式会社 取締役
CCS,Ink. 取締役
税理士法人勤務時より融資関連業務に多く携わり、
2015年に美容室と飲食店の開業融資のみを専門に扱う美容室・飲食店創業支援センター設立。
2017年に美容室と飲食店向けコンサルティングサービスを展開する株式会社Izanai consultinG設立、代表取締役に就任。
資金繰り・資金調達・経営計画の策定を得意とする。
延べ200件以上の開業融資支援実績を有し、
開業時の資金調達は融資成功率100%の実績を有する(2022年12月現在)。
関西の美容室・飲食店開業融資支援のパイオニアとして知られる。
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