2021年現在、未だ新型コロナウイルスが猛威をふるっています。
それに伴って、既存の事業者、会社に対する融資制度の拡充が図られており、
時期的に、飲食店・美容室の開業をためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで飲食店・美容室を開業する場合の開業融資の現状についてお伝えします!
開業融資は受けられる?
こんなコロナ禍で、普通に開業融資は受けられるの?と疑問に思われている方も多いと思いますが、
結論からお伝えしますと、
たとえ緊急事態宣言中であっても開業融資は受けることができます!
実際にこの状況下でも開業融資を受けて開業した飲食店・美容室のオーナーさんも多くいらっしゃいます。
しかしながら、やはり飲食店や美容室に対する審査は厳しくなっているのが実情です。
これは、コロナ融資を受ける業種として美容室、特に飲食店が多いということも関連しています。
もとはといえば、国が謎に飲食店に対し要請を強いているためですが、この状況はしばらく続くと思います。
どうしても今じゃないといけないという方以外は様子を見るのも1つの手でしょう。
実例
弊社が関与した案件で影響が特に大きかったを実例を紹介させていただきます。
2020年12月中旬くらいに飲食店の開業のために、開業融資を受けたいという方がいらっしゃいました。
各条件は下記のとおりです。
◆業種:飲食業
◆自己資金:250万(うち50万は母親の出資)
自己資金は何年も前から定期預金でしっかり準備
◆信用情報:問題なし
◆希望借入額700万
※自己資金についてはこちらで詳しく説明していますので是非ご覧ください。
通常であれば十分融資してもらえる額ですので、
日本政策金融公庫で800万から交渉しました。
が、
提示された金額は500万でした。
これには私も驚きました。
そこで、途中から他の金融機関もはさんで、
「協調融資」(複数の金融機関が、同一契約書に基づき共通条件で融資を行う融資形態のひとつ)
という形に切り替え、
結局その方は日本政策金融公庫500万+他金融機関500万で合計1,000万の融資を確保することができ、
事なきを得ました。
今開業したい!方
テナントも安くなっているし、今このタイミングで開業したい!
以前から準備してきて、もうこれ以上延ばせない!
という方はこのタイミングで創業、開業融資を受けることは可能です。
ただし、融資審査自体は厳しくなっており、
通常であれば融資決定がおりていた金額の6、7割ほどしか融資が受けられない
という事態も起こっています。
このような場合は、協調融資等を利用することになりますが、
協調融資となると、通常時間がかかり、必要書類も倍になります。
テナントなどの支払い期日がある場合はかなりタイトなスケジュールとなります。
当初の倍程度の期間(3カ月みておけば十分)を想定しておきましょう。
さらに、協調融資等、あらゆる方法で、あらゆる知識を使って必要資金を集めなくてはならない状況ですので、
融資に強い専門家等に相談、協力を仰ぐことをお勧めします。
まとめ
今現在も、美容室・飲食店の開業融資を受けることはできます!
ただし、平常時と比較して融資金額が6、7割になることもあります。
どうしても今じゃないといけないという方以外は様子を見るのも1つの手でしょう。
逆に今がチャンスと捉えて、創業準備、開業融資を受けたい!という方は、
通常時よりも時間がかかること、協調融資などを視野に入れておくこと。
そのため、今のタイミングでは、融資に強い専門家等の協力があった方が安心です。
コロナに負けるな!
動画バージョンはこちら↓
執筆者紹介
-
美容室・飲食店創業支援センター 代表
株式会社Izanagi consultinG代表取締役
株式会社runO 代表取締役
セミナーBOOK株式会社 取締役
CCS,Ink. 取締役
税理士法人勤務時より融資関連業務に多く携わり、
2015年に美容室と飲食店の開業融資のみを専門に扱う美容室・飲食店創業支援センター設立。
2017年に美容室と飲食店向けコンサルティングサービスを展開する株式会社Izanai consultinG設立、代表取締役に就任。
資金繰り・資金調達・経営計画の策定を得意とする。
延べ200件以上の開業融資支援実績を有し、
開業時の資金調達は融資成功率100%の実績を有する(2022年12月現在)。
関西の美容室・飲食店開業融資支援のパイオニアとして知られる。
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