飲食店や美容室のような
店舗のある業態を開業するには、多くのステップが必要です。
スケジュールをしっかり把握して進めなければ
自分の望んでいる形にならなかったり
場合によっては不要な費用がかさんでしまうことも…
ここでは、店舗ビジネス開業までの
スケジュールについて解説します。
1年前:コンセプト・ビジネスプラン(事業計画)の作成
まずは、開業したい店舗のコンセプトを決めましょう。
なるべく細かく設定した方が良いのですが、
以下のようなことを検討するといいでしょう。
- ・誰に(ターゲット層)
- ・何を(商品、メニュー)
- ・どこで(立地)
- ・いくらで(価格)
- ・何のために
また、開業するにあたって
どのような手続きや届け出が必要なのかは
この時点で調べて、滞りなく準備できるようにしておきます。
開業時に必要な手続きについては、こちらのコラムで紹介しているので
参考にしてみてください。
10〜9ヶ月前:事業計画書の作成、資金調達
コンセプトが決まったら、事業計画書を作成します。
イメージしてきたコンセプトに合わせて、
実際に数字を落とし込んでいく作業です。
- ・投資額
- ・売上計画
- ・収支計画
- ・資金調達計画
- ・返済計画
事業計画書が一発で出来上がることは、ほとんどありません。
何度も作り直す前提で、まずは手をつけてみるのがおすすめです。
6ヶ月前:物件探し、採用、メニュー開発
次に、出店するエリアと物件探しです。
コンセプト作りの際に決めておいた「どこに(立地)」の部分です。
駅前なのか、商業施設のいちテナン
トか。
出店場所によって、集客できる人たちは異なるので、よく考えて選びましょう。
同時に、採用スタッフの募集も開始します。
早めの段階かと思われるかもしれませんが、
こちらは開店2〜1ヶ月前までかかる可能性もあるので、
長期間みておくといいです。
具体的な商品開発も、この時期から行います。
美容室なら施術メニュー、飲食店なら料理やドリンクのメニューなど
事業計画と擦り合わせながら、商品の細部を考えていきましょう!
3ヶ月前:作成した事業計画をもとに資金調達・融資実行
開業するにあたって、借入が必要なのであれば
3ヶ月前のこの時期から資金調達のために動き始めましょう。
資金の調達方法には、銀行からの融資やクラウドファンディングなどがありますが、
大阪・京都で開業するのであれば、
やはり日本政策金融公庫の「新創業融資制度」が一般的です。
ほかの融資制度と併用することで、
無担保・無保証人で借入をすることができます。
大阪・京都での開業時にご自身で申請する場合、
新創業融資制度の融資上限額は600万円〜800万円程度です。
また、融資審査を通過させるには、
「自己資金」「事業計画書」「職務経歴書」などを提示して、
融資をするに値すると認めてもらう必要があります。
「どんな内容を書けばいいのか?」
「現段階で用意している自己資金や計画書で、本当に審査が通るのか?」など、
融資について迷いがある方は、ぜひ一度相談に来てください。
2ヶ月前:店舗設計、施工、備品の用意
店舗のレイアウトや詳細を設計して、
内装業者に依頼するのがこのタイミングです。
看板なども合わせて準備しましょう。
施工後の引き渡し時には、きちんと工事が完了しているか、
不備はないか細かく確認して、手直しがあれば依頼します。
スタッフが採用できていたら、トレーニングを開始して
オープン時のスムーズな店舗運営に備えます。
設備や家具、食器といった細かな備品の準備もはじめ、
集客用のチラシやホームページ、
SNSアカウントの作成もこの段階までに行いましょう。
1ヶ月〜2週間前:開業手続き
オープンに向けて
保健所や税務署に、各種手続き・届け出を行います。
- ・飲食店営業許可(保健所)
- ・個人事業主の開業届出書(税務署)
- ・所得税の青色申告承認申請書(税務署)
- ・給与支払い事務所の開設届(税務署)
各種許可や手続きを済ませたら、
メニューの最終確認を行い、フードコストの見積もりを調整します。
宣伝活動も本腰を入れて行う段階ですね。
オープン日:設備の最終チェックと当日の振り返り
いよいよオープン日ですが、
設備がきちんと動作するか、食材や薬剤は足りているか
スタッフのオペレーションは問題ないかなどの
最終チェックを行い、万全の体制で迎えましょう!
最初の数日間は、混雑することも予想されるので
スタッフがきちんと対応できるようにしておきます。
1日がおわったら、収支の確認、
材料ストックの確認、オペレーション上の問題点などを
振り返っておきましょう。
まとめ
予測できないトラブルによって
予定がずれ込むことも大いにあります。
スケジュールには余裕を持って準備を進められると
オープン当日も充実したものになるでしょう!
美容室・飲食店創業支援センターでは、京都・大阪・滋賀を中心にこれから開業される
美容室や飲食店の支援をしております。
開業に不安がある、相談に乗って欲しいという方はお気軽にご相談ください。
執筆者紹介
-
美容室・飲食店創業支援センター 代表
株式会社Izanagi consultinG代表取締役
株式会社runO 代表取締役
セミナーBOOK株式会社 取締役
CCS,Ink. 取締役
税理士法人勤務時より融資関連業務に多く携わり、
2015年に美容室と飲食店の開業融資のみを専門に扱う美容室・飲食店創業支援センター設立。
2017年に美容室と飲食店向けコンサルティングサービスを展開する株式会社Izanai consultinG設立、代表取締役に就任。
資金繰り・資金調達・経営計画の策定を得意とする。
延べ200件以上の開業融資支援実績を有し、
開業時の資金調達は融資成功率100%の実績を有する(2022年12月現在)。
関西の美容室・飲食店開業融資支援のパイオニアとして知られる。
最新の投稿
- 美容室2024年10月28日創業時にキャッシュフローの管理が大切な理由とは?
- 美容室2024年10月27日開業資金は何のために必要? 飲食店・美容室の開業資金の目安も紹介!
- 砂田持論2024年10月25日環境へ投資せよ!
- 美容室2024年9月27日金融機関の融資交渉で大切な8つのポイント