どんな方でもサロン・美容室を開業したら、
その瞬間からからどんどんお客様に来てほしいと思うのは当然のことです。
サロン・美容室開業時にスタートダッシュを決めるものとは何なのか?
少し踏み込んだお話をさせていただきます。
1.美容室開業時のスタートダッシュを決めるものは何か?
それはずばり、
「前勤務時のお客様」が開業後にご自身の美容室にお越しいただけるかどうかです。
新規のお客様を獲得し、定着させていくことがいかに大変なことか
という点はスタイリストとしてご勤務されている間に感じておられると思います。
この既存のお客様を見込めるかどうかでスタートは大きく異なってきます。
2.カルテの重さを認識しましょう
サロン・美容室には多数のカルテがあります。
じゃあこのカルテを持っていけば良いじゃん!って
それは完全にNGです。
カルテに記載されている内容を思い返してください。
住所・職業・家族構成など個人情報がたっぷり詰まっています。
ここまでの個人情報を取得できるのは美容室か病院くらいでしょう。
これはれっきとした個人情報ですので、その情報を許可なく利用することはNGです。
3.ポイントは退職前
開業後スタートダッシュを決め、お店を幸先良く始めるためには
退職後ではなく、美容師として勤務しているときからじっくり準備をする必要があります。
具体的には、前美容室勤務中に、勤務している美容室のオーナーととにかくじっくり話し合うことです。
①退職の時期と②開業前に担当しているお客様に案内をしても良いかどうかについて
時間をかけて話し合ってください。
もし担当のお客様に対する案内を許可してもらえるのならば、退職の時期が多少伸びたとしても受け入れましょう。
早く退職して早く開業しても、お客様がいなければ広告宣伝に投資するばかり…といった事態になります。
4.交渉が上手くいかない場合
強引に事を進めるのはNGです。
美容室開業時にたまに見かけるケースですが、
開業後に余計な争いを生むことで、開業後というとっても重要なときに
経営者の大切な時間が失われることのダメージは大きいです。
例えば、来店されるお客様にご自身の美容室の開業を知らせるのではなく、
個人として少しづつFacebookで繋がっていくなどの手段が考えられます。
ただし、お店によっては個人的な接触を禁止しているところもありますので、
それぞれの勤務美容室の就業規則を必ず確認するようにしましょう。
5.まとめ
サロン・美容室の開業時スタートダッシュを決定するのは、
前美容室勤務時のお客様がご自身のサロン・美容室にお越しいただけるかどうかです。
ただし、個人情報満載のカルテを持ち出すのはアウトです。
退職前に勤務している美容室のオーナーと
①退職の時期、②開業前に担当しているお客様に案内をしても良いか
についてじっくり話し合ってください。
この点をクリアできれば、かなりのアドバンテージが得られますので、
根気よく交渉をしましょう。
執筆者紹介

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美容室・飲食店創業支援センター 代表
株式会社Izanagi consultinG代表取締役
株式会社runO 代表取締役
一般社団法人美容フリーランス協会 理事
CCS,Ink. 取締役
税理士法人勤務時より融資関連業務に多く携わり、
2015年に美容室と飲食店の開業融資のみを専門に扱う美容室・飲食店創業支援センター設立。
2017年に美容室と飲食店向けコンサルティングサービスを展開する株式会社Izanai consultinG設立、代表取締役に就任。
資金繰り・資金調達・経営計画の策定を得意とする。
延べ200件以上の開業融資支援実績を有し、
開業時の資金調達は融資成功率100%の実績を有する(2022年12月現在)。
関西の美容室・飲食店開業融資支援のパイオニアとして知られる。
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